5~6年前昔のこと。

親を駅まで送ってった時に、久々に駅弁でも買おうかと思って売り場に行ったらショーケースの真ん前に業者(オバチャン)が陣取って店員とおしゃべりしてる。

しかも空の弁当を入れるケースを持ってるもんだから、ショーケースが見えにくくて仕方がない。

客の私が近寄っても平然とおしゃべりを続けてる。邪魔だなーと思いながら

「すいませーん・・」

と、どいてくれるように促したんだけど、全く効果無し。

何なのよと思いながらもひょこひょこと頭を振りながらショーケースを覗いてたら後ろの方にも結構な客が集まってきてて、私のすぐ後ろにも初老の旅行客みたいな人が見えにくそうにお弁当を選んでた。

どっかで見たことあるなぁって顔だったが思い出せはしなかった。

でも、せっかく旅行に来てくれたのに、こんなことで嫌な気分にさせてしまうのも悪いと思って、おしゃべりしてる業者に

「すいません。みんな待ってるんでどいてくれませんか?」

と言うと、

「ああごめんなさいね。ちょっと待っててねもう少しで終わるから」

ときた。

話してる内容はガス代が高くてやんなっちゃうウンタラというくっだらないもの。

はぁ?と思ってたら後ろにいた初老の旅行客が、

「お嬢さん、ここの駅弁は私達に買ってもらいたくないようだ。別の売り場で買うことにするよ」

と言ってその場を離れた。

結構な大声で言ったので、当然聞こえてない筈はないのにまだおしゃべりは終わらない。

私もあきらめてその場を去った。

その何ヶ月か後、ふと雑誌を読んでいたらこんなコラムが載っていた。

「某県の某駅の売り場のおばさん達はとても元気で口が達者だ。そして仲も非常によろしい様だ。仲が良すぎて、おしゃべりに夢中になると自分達の稼ぎも忘れて楽しんでいる。ある意味、達人だと思う。」

某の部分はあの時の駅のイニシャルで、私の後ろにいた初老の旅行客は、かの有名なエッセイストだったらしい。

私もその人の著作のエッセイを持っていて、それでどっかで見た様な気がしてたんだーと納得。

んで、その駅にはもちろんメールを送ってあげました。

あのコラムのことですが、私もその場にいました云々・・・と。

そしてその駅の売り場にはお詫びの張り紙が貼られ、わたしのとこには駅長さんから

「誠に申し訳ありませんでした。該当者と思われる人物にはコラムを直接読ませて厳重注意をしておきました。」

というメールがきました。

直接言ったとかいうエピソードとかじゃないけど、充分スーッとした出来事でした。

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駅弁を買おうとしたら店員と業者がおしゃべりしてた, 5.0 out of 5 based on 2 ratings