エピソードエックス

search
  • 体験談を投稿する
  • 全体験談一覧 新着順
    • 全体験談一覧 新着順
    • いいね順
    • 閲覧数順
    • コメント数順
  • 体験談カテゴリー一覧
    • カテゴリー一覧
    • 体験談詳細検索
    • いいね済みリスト
  • おすすめ
  • サイト情報
    • エピソードXとは?
    • サイト更新情報
    • 厳選リンク集
    • アクセスランキング
    • お問い合わせ
menu
  • 体験談を投稿する
  • 全体験談一覧 新着順
    • 全体験談一覧 新着順
    • いいね順
    • 閲覧数順
    • コメント数順
  • 体験談カテゴリー一覧
    • カテゴリー一覧
    • 体験談詳細検索
    • いいね済みリスト
  • おすすめ
  • サイト情報
    • エピソードXとは?
    • サイト更新情報
    • 厳選リンク集
    • アクセスランキング
    • お問い合わせ
キーワードで記事を検索
  • HOME
  • 恐怖体験談
  • 自殺したある女性文学者の歌集

恐怖体験談2013.08.01 hide

自殺したある女性文学者の歌集

閲覧数:3,080人 文字数:1414 いいね数:0 0件

私が実際に体験したことです。

今から15年前、私は東京の神田にある某私立大学の学生でした。

住居は千葉県松戸市の馬橋という所にあるアパートを借りていました。

営団千代田線で馬橋駅から新御茶ノ水駅まで約30分かけて学校に通っていたのです。

5月のある日、講義で教授に指定された本を購入しようと、神保町の古本屋街に足を運び、その本を探していました。

新品なら大型書店ですぐ入手できたのですが、何しろ当時の私は貧乏学生で新品で三千五百円もする、 その『○○○○○』という本を買うだけの経済的余裕もなく、脚を棒のようにして必死でその本のお古を探していました。

世界に類がないといわれる、書店だけで形成された街、神保町はあまりにも広大で深く、一介の学生が求める一冊など大洋の中の一滴に等しいものです。

歩いて書店巡りをしているうちに、もうどうでもいいや、という気分になり、缶コーヒーを一本買い、ひとけのあまりない小路に腰を下ろし、飲みながら休んでいました。

すると何故か目の前にある、詩集や歌集、句集などを専門に扱う書店の店構えが気になり出しました。

今から考えると何故、詩や短歌、俳句など自分が全く関心がない分野のものを扱う店が気になったのか、本当に不思議で仕方がありません。

缶コーヒーを急いで飲み干し、その店に入ってみました。

店内には床から天井までびっしりと詩集や歌集などの類の本が積み上げられ、陳列されています。

紙かインクの匂いでしょうか、古本屋独特の甘い匂いがします。

書棚に手を伸ばし、手に取った一冊は今でも忘れもしません。

『○○○○○』という歌集です。

著者は○○○という女性でした。

奥付にある「著者略歴」を見ると、1971年に自ら命を絶っています。

短歌などに全く興味がないのに何故かその歌の幾つかにひかれ、500円の値段が貼ってある、聞いたことのない出版社(たぶん、自費出版か何かだったのでしょう)から出された歌集をレジに持って行きました。

いかにも文学者くずれといった風情の店主は本を紙袋に入れながら、「この人は可哀想なひとでねぇ。学生運動が盛んだった頃、ある大学の党派に所属していて、仲間にスパイを疑われ、厳しい査問にかけられて精神に異常をきたしちゃったんだよ。 子供の頃から文学の才能があって、短歌を暇を見つけては作っていたらしいんだ。ところがそんなわけで、常磐線に身を投げちゃったんだね。 亡くなった後、遺族がその子の遺した短歌を整理して出版したのがその本だよ」

私は重苦しい気持ちになりながらも、その本を受け取り、とりあえず松戸のアパートに帰りました。

途中のコンビニで買った弁当を食べて、買ってきたその本を開いてみて、私は心臓が止まりそうになりました。

最初のページから最後のページまでびっしりとゴシック体の文字で、葬式の時に貼る

「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」「忌中」

の文字で埋め尽くされていたからです。

  • 恐怖体験談

自殺古本屋学生運動

コメントを残す コメントをキャンセル

弟の目にあれが突き刺さった
野菜泥棒

関連度の高い体験談

  1. 富士の樹海 (4)
  2. 開かずの間 (4)
  3. 真夜中の樹海 (4)
  4. 野生の勘 (4)
  5. 踏切の中でストップ (4)
  6. 橋の上の花束 (4)
  7. どうやら俺はヤドリギらしい (4)
  8. 自殺があったカラオケルーム (4)
  9. 近所の中華屋の謎 (4)
  10. ポコさん (4)

メインメニュー

  • 体験談を投稿する
  • 全投稿一覧
  • 閲覧数ランキング
  • 評価ランキング
  • 投稿体験談エピソードXの読者投稿コーナーで投稿いただいた体験談の一覧です。
  • 体験談投稿BBS
  • いいね済みリスト
  • 体験談カテゴリー一覧
  • キーワード検索
  • 厳選リンク集
  • サイト更新情報
  • エピソードXとは?

体験談ジャンル検索

  • 恐怖体験談 (1,473)
  • あぶない体験談 (861)
  • ちょっといい体験談 (814)
  • 恥ずかしい体験談 (512)
  • 笑える体験談 (996)
  • 奇妙な体験談 (771)
  • スカッとする話・体験談 (604)
  • 忘れらない体験談 (226)
  • その他体験談 (363)

最近のコメント

  • 「上司にホテルに連れ込まれそうになった」と嫁から電話が に 匿名 より
  • 煙がでている部屋からおばあさんが顔をだした に ぼぼ より
  • マンション火災 に ぼぼ より
  • おばあちゃんの真剣なお祈り に ボボ より
  • 天井に兵士が浮いてた に ボボ より

アクセスランキング

- URL
1 Google 187
2 Yahoo 104
3 bing 74
4 DuckDuckGo 12
5 ウェブ検索 | dメニュー 10
6 心霊スポット大図鑑 7
7 facebook 5
8 brave 1

続きはこちら

逆アクセスランキング参加方法
https://www.episodex.org/にリンクいただければ反映されます。

  • エピソードXとは?
  • 体験談を投稿する
  • 厳選リンク集
  • アクセスランキング
  • 月間アーカイブ一覧
  • お問い合わせ

©Copyright 2002 -2025 エピソードエックス.All Rights Reserved.