エピソードエックス

search
  • 体験談を投稿する
  • 全体験談一覧 新着順
    • 全体験談一覧 新着順
    • いいね順
    • 閲覧数順
    • コメント数順
  • 体験談カテゴリー一覧
    • カテゴリー一覧
    • 体験談詳細検索
    • いいね済みリスト
  • おすすめ
  • サイト情報
    • エピソードXとは?
    • サイト更新情報
    • 厳選リンク集
    • アクセスランキング
    • お問い合わせ
menu
  • 体験談を投稿する
  • 全体験談一覧 新着順
    • 全体験談一覧 新着順
    • いいね順
    • 閲覧数順
    • コメント数順
  • 体験談カテゴリー一覧
    • カテゴリー一覧
    • 体験談詳細検索
    • いいね済みリスト
  • おすすめ
  • サイト情報
    • エピソードXとは?
    • サイト更新情報
    • 厳選リンク集
    • アクセスランキング
    • お問い合わせ
キーワードで記事を検索
  • HOME
  • あぶない体験談
  • ビー玉

あぶない体験談2010.12.22 hide

ビー玉

閲覧数:2,009人 文字数:1498 いいね数:0 0件

小さい頃、夏休みに1ヶ月ほど田舎の祖父母の所に預けられた事がある。

我侭いっぱいに育った俺は、近所の子供達に受け入れられるはずもなく、
いつも一人、河原で遊んでいた。

そんな俺にも友達ができた。
そいつも友達がいないようで、いつも一人だった。

そいつはいつでもにこにことしていて、俺の益体も無い自慢話や、偉そうな態度に「うわー、君って凄いんだ~」とか、「わー、かっこいいなー」とかの賛辞を惜しまない。
俺もちょっと子分ができたようで、嬉しかった。

何にでもすぐ感心してしまうそいつは、俺が東京から持ってきたおもちゃに目を丸くしていた。

「今日は特別に貸してやるからな、好きなので遊べよ」

意外な事に、そいつが選んだのはビー玉だった。

「おいおい、ラジコンとか合体ロボとかあるんだからさ、それで遊ぼうぜ」
「うん…でも、これ、とってもきれいだよ…」

そう言ってそいつは、ビー玉を日にかざして、うっとりしていた。

ビー玉も買ってもらえないのだろうか。俺はそのことが哀れに思われた。

「…そんなに気にいったんなら、やろうか?それ」
「!!いいの?!ホント?ありがとう!大事にするよ!君って本当にいい人だね!」

ビー玉如きで…という思いはあったが、何となくいい事をしたような気がして、俺はちょっぴり嬉しくなった。

数日後、そいつは変な事を言い出した。
「はぁ、ビー玉作るのって難しいねえ」
「何?」
「ほら、君がくれたやつだよ。君が作ったんだろ?」

ぐっとつまったが、さんざん偉そうな事を言っていたので、今更後へは引けず
「そうさ、俺が作ったのさ。まあ、ちょっとコツがいるかな」
「ボクが作ると最初は綺麗なのに、そのうち、ちっちゃくなっちゃうんだ。ねぇ、コツを教えてくれないかなあ」

???な、何か考えないと…

「そ、そうだな…全部教えちゃうとお前の為にならないから、ヒントだけな…え~と…そう、水分。水分をあたえないと。ま、言えるのはこれだけだな」

汗をかきながら俺が言うと、そいつは腕をくんで考え始めた。

「う~ん、ボク、君みたいに頭よくないから、難しいなあ。でも、後は自分で考えてみるね!ありがとう!」

それからしばらくして、俺は東京に戻る事になった。
そいつにその事を告げると、はらはらと泣きじゃくった。

「せっかくいい友達が出来たのに…君がいなくなると、つまんないよ」
「まあ、そう泣くな。また来年来るからさ」
「…うん!淋しいけど、我慢するね!…あっ、そうだ、もうすぐあれ、出来そうなんだ。明日君が出発するまでに作るから、お土産にあげるね」
「何?」
「イヤだなあ、ビー玉だよ!君のヒント難しいから、苦労しちゃったよ。だって、川で洗うと中身が流れちゃうし…でもね、いい方法思いついたんだ!」
「ふ、ふ~ん。そうか。楽しみにしてるよ」

翌日。
迎えにきた母と、東京に帰るべく畦道を歩いていると、そいつは走ってきた。

「はぁはぁ、間に合ってよかった…これ、約束のお土産…一番綺麗に出来たやつ持ってきたんだ…こうやってるとね、ちっちゃくならないし、綺麗なままなんだ…じゃ、また来年来てね!きっとだよ!」

それだけ言うと、自分の口から何かをぽんっと吐き出し、俺の右手にそっと乗せた。
そして走り去った。

「こちらでできたお友達かしら?何をいただいたの?」

硬直している俺の右手の上にあるものを覗き込むと、母は絶叫した。

その翌年、俺は田舎に行かなかった。
いや、それ以来一度も行っていない。
だから、そいつがどうなったのか全く知らない。

でも、俺の机の引出しには、大人になった今でもあの「お土産」が入っている。
干からびた緑色の猫の目玉が。

  • あぶない体験談

異常田舎友人

コメントを残す コメントをキャンセル

う○こ臭
流された妹

関連度の高い体験談

  1. マネキン (4)
  2. 電話の向こう (4)
  3. 蟋蟀 (4)
  4. 事故現場で (4)
  5. チャリ野朗 (4)
  6. 隣人 (4)
  7. 火事 (4)
  8. 老婆 (4)
  9. 変質者 (4)
  10. 松屋での話 (4)

メインメニュー

  • 体験談を投稿する
  • 全投稿一覧
  • 閲覧数ランキング
  • 評価ランキング
  • 投稿体験談エピソードXの読者投稿コーナーで投稿いただいた体験談の一覧です。
  • 体験談投稿BBS
  • いいね済みリスト
  • 体験談カテゴリー一覧
  • キーワード検索
  • 厳選リンク集
  • サイト更新情報
  • エピソードXとは?

体験談ジャンル検索

  • 恐怖体験談 (1,473)
  • あぶない体験談 (861)
  • ちょっといい体験談 (813)
  • 恥ずかしい体験談 (512)
  • 笑える体験談 (996)
  • 奇妙な体験談 (770)
  • スカッとする話・体験談 (604)
  • 忘れらない体験談 (225)
  • その他体験談 (363)

最近のコメント

  • 「上司にホテルに連れ込まれそうになった」と嫁から電話が に 匿名 より
  • 煙がでている部屋からおばあさんが顔をだした に ぼぼ より
  • マンション火災 に ぼぼ より
  • おばあちゃんの真剣なお祈り に ボボ より
  • 天井に兵士が浮いてた に ボボ より

アクセスランキング

- URL
1 Google 93
2 Yahoo 39
3 bing 33
4 DuckDuckGo 7
5 心霊スポット大図鑑 4
6 ウェブ検索 | dメニュー 3
7 facebook 2
8 brave 1

続きはこちら

逆アクセスランキング参加方法
https://www.episodex.org/にリンクいただければ反映されます。

  • エピソードXとは?
  • 体験談を投稿する
  • 厳選リンク集
  • アクセスランキング
  • 月間アーカイブ一覧
  • お問い合わせ

©Copyright 2002 -2025 エピソードエックス.All Rights Reserved.