Yに関する話 *インプラント?*
Yが中学生の頃。
毎夜金縛りに悩まされる時期があった。
まあ今は睡眠麻痺とか、医学的に説明されているので別に怪談にもならない話なのだが、気になるのは頭の方で常に誰かがボソボソ会話しているのが聞こえた事だという。
内容はよく聞こえなかったが、ほんとに普通の日常会話というか大した内容じゃないので、覚えていないそうだ。
で。
金縛りが無くなった頃から、Yの身に奇妙な現象が起き出した。
朝目が覚めると、顔に小さな切り傷がついている。
何かに引っ掛けた覚えもない、変だなと思って傷をいじると傷口からポロッと小さな板のような物が出て来た。
アクリルだかガラスだか分からない、3mmくらいの硬い透明な板。
なんだこれ?と思い、Yは気味悪いその板を捨てた。
傷はその日のうちに治ってしまった。
それから。
この現象は毎日のように起きるようになった。
朝起きる。
顔に傷がついている。
そこからポロッと板が出て来る。
傷の場所は頬だったり、目の上だったりいろいろ。
(目の上なんて皮の下は骨だから、何も入らないと思うのだが)
形は三角だったり四角だったり、直線で囲まれた多角形。
そして傷はすぐ治るから、別に誰も気付かない。
一週間ほど出続けたあと、突然板は出なくなった。
おしまい。
…いや、おしまいって。
何だそれ。
身体に何か変化は?
板が出る前後で変わった事は無かったのか? と聞いたら
Y「いや、だからそんなドラマチックな事はないんだよ。現実なんてそんなもんだよ」
とか言い出す。
こんな変な話で現実的を強調されても困る。
強いて言うなら、板が出る前はケンカで絶対兄に勝てなかったのが、板出現後は勝てるようになったのが唯一の変化だとか。
それは単に体格が成長しただけかも…
Yはこれを当時流行っていたUFOの仕業で、自分は宇宙人にインプラントされたものと思ったらしい。
だからYは、今でもUFOとか宇宙人というと目がマジになる。
本物のUFOも見たらしい。
三角錐が繋がった水晶型の。
ただし見たのは高校時代だそう。
それじゃ原因の方が後じゃないか。
せめて身から出た透明板を取っておけば良かったのにキモいからあっさり捨てたとかで真偽は分からない。
色々と変な奴である。

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