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あぶない体験談2020.05.29 hide

仮称Aってダチがいた

閲覧数:1,014人 文字数:1855 いいね数:3 1件

仮称Aってダチがいた。

小学校の頃はよく遊んでた。

良いやつだった。

何歳の頃だったかもおぼえてないけど、誕生日会に呼ばれた。

リビングにとおされると部屋の中が暗かった。

Aがなきそうな顔だった気がする。

Aのお母さんがでてきてカーテンを開けた。

すると、一部だけぬれた布団がベランダで干されていた。

Aは母親の袖をひいて泣き喚いていたが、当の母親はにたにたと笑っていた。

Aがおねしょをするたびにどれだけ大変か、その誕生日会はAの母親の自慢話大会となった。

その翌日から、Aはオネションというあだ名をつけられた。

またある時、遊びにいくと、Aの母親が突然部屋にどなりこんできた。

その手には、殆ど○がついた答案用紙がある。

俺なんて半分は×だったから、どなられるくらいはなれっこだが、Aは俺の目の前で往復ビンタをされた。

Aの母親はやはりにたにたと笑っていた。

「B君はこんなささいな間違いしないわよね」

俺は首を横にふった。

丁度その日に小テストがあったので、その答案用紙の惨憺たる有様を見せた。

「おかあさんはどういう教育をなさってるのかしら」

勝ち誇ったような笑みだった。

Aはよく体育を休んだ。

喘息の俺が最後尾を走ってる姿すら、うらやましそうに見ていたところをよく見かけた。

Aは頭が良いやつだった。

良い点をとるとにっこり笑っていたが、だんだんそれもなくなってきた。

誰かへのあてつけのように白紙の答案用紙を提出して、校長室に呼び出されることも増えてきた。

中学二年くらいになると、Aにとって友達といえるんは俺だけになった。

Aは夏場でもよく長袖を着ていた。

俺はAに何がおこってるか気付いていた。

校長室に度々足を運んで、Aを助けてくれと教師達に懇願した。

ある日、Aの母親が学校にどなりこんできた。

俺のクラスまでやってくると、いきなり首をしめられた。

嘘つきと連呼されながら気が遠くなっていった。

問題にはならなかった。

その日を境に、Aは俺にも声をかけなくなった。

俺からは挨拶をしていたのだが、返事もしなくなった。

学校にはAの母親がたびたびくるようになった。

俺は途中まではがんばって戦った。

だがA自身が虐待がないと証言した。

俺こそが嘘つきであるといったのだ。

Aが起こした事件がテレビをにぎわせたころ、テレビの中でAの母親がこう答えていた。

「しかるべき罰をうけるべき」

俺はその場で気を失うほど怒り狂った。

迷わずテレビ局に電話をかけて、Aの弁護士の連絡先を教えてもらい、俺はA側の証人として立つことを決めた。

現役を退いた昔の校長先生などもきていた。

Aの父親すらAのために証言台にたった。

Aへ加えられていた虐待の内容が、法廷ですべて明らかになっていった。

唯一無二といえる友達とも絶縁せざるをえなくなった。

Aの悲しいこども時代が皮肉にもAを救った。

恒常的な性的暴行。

公衆の面前で我が子を辱めることも多々。

常に完全であることを要求し、できないと暴行を加えることも多々。

Aの住まう家は地上にあらわれた地獄だった。

それをおこなっていた悪魔は、一体何をかんがえていたんだろう。

Aの母親の罪状は明らかになった。

Aの母親は、表向き被害者へ詫びるとして自殺した。

しかしその実態は、自らの時効を迎えた犯罪暦が、公判記録として公のものとなったからに違いない。

病院に収容されて数年、あいつは病室のベッドからろくにおりもしないでいる。

筋肉が衰えて、もはや立つこともできないらしい。がりがりひょろひょろの体だ。

極稀に正気に見えるときがある。

そのときは決まって自傷行為をはじめる。

「おんなじ!おんなじ!」

加害者になってしまった自分が許せないという意味だと思う。

被害者のご遺族からの手紙に、許すという言葉があることを何度教えてやっても、Aはけして喜ばない。

生きている限り、彼は償わなくてよくなった罪を償い続けるのだろう。

地獄の家は崩壊したが、地獄は彼の心の中にある。

出典元:
死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?243 - 5ch
  • あぶない体験談

誕生日会児童虐待負の連鎖

1 個のコメント

  • 匿名 より:
    2022年3月23日 1:50 PM

    投稿者さんは、頑張った❗️
    彼の闇が消える様に願います。

    返信する
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    駅前の居酒屋
    女の子がよく近所の金持ちオッサンに絡まれてた

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    1. スグル君 (4)

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